第6章 No.6
西木side
荒北「バーーーーーカ。これからもずっと一緒だろ、ボケナス。」
泣きそうになった。
ていうか、泣いてる。
荒北「え、ごめん、そんな嫌かヨ。」
「違うよ。嬉しいんだわ、ボケナス。そんなこと言ってくれて、嬉しいんだよ。」
靖友の前ではありのままの自分でいれた。
一番安心できる存在。
確かに、顔は怖いかもしれない。
人に噛みつくかもしれない。
だけど、みんなは知らない、
彼は世界で一番人思いで、優しい野獣だってことを。
私はそんな野獣に救われた。
私が唯一ワガママでいれる存在。
ワガママ、じゃなくて「我が侭」。
「ありのままの自分。」
荒北「ハッ!おめーは、本当に、世話が焼けるなァ!」
靖友は私の手を引いて、スタスタと歩き始めた。
「お腹空いた、靖友。」
荒北「なぁに食うー?」
「横浜で家系ラーメン!」
荒北「ハァ!?おめーココ、静岡県だぞ!?」
「家系ラーメン!!」
荒北「ハッ!ったくしかたねーな、この、ワガママなおりこうチャアンは。いってやんよ!!横浜ァー!」
いってやんよ、とかいってるけど、
横浜なんて、帰り道なんだけどね。笑