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【短編集】倉庫【雑多】

第14章 クロユリ7(五条悟)


最近のお姫様はデートをしていても浮かない顔をしている。
それもまた可愛いのだけれど、原因はなんなのかを興味本位で聞いた。
怒らない?と小さな声で首を傾げながら聞き返してくるその様子は、さながら子猫のようで情欲というよりも庇護欲が掻き立てられる。
「先生、目立ちますから…お外だと皆先生のこと見てて、ちょっとだけやきもちです…」
言い終えてから恥ずかしそうにニットの長めの袖で顔を隠す。
その様子は、どこか、むくむくと下半身にクる。

二人で玄関を閉めた瞬間にもう行動していた。
るるを閉じ込めるように壁に手をつき、少し屈んでその唇を奪う。
少し落ちたグロスの香りがする。
舐めとるように舌を這わせ、少し開いた隙間からそこに侵入した。
「ふ…、う…」
苦しそうなくぐもった声と、ぴちゃぴちゃと小動物が水を飲むような音が響く。
「じゃあ、もうずっと家でもいいの?」
すぐ鼻先で、優しく囁くように言ってあげると、肩がびくりと揺れた。
「せ、先生と一緒なら、場所は、どこでもいいです…!」
赤らんだ顔でそういうことをまっすぐと言い切られるのはこちらもなんだか照れる。
「いいの?折角るるの好きそうなお菓子の店みつけたのに…」
「う…」
「一緒に、行きたいなって、思ったんだけど」
リズミカルに言いつつも、手はゆっくりコートのボタンを外し、袖を外していく。
「今度のデートに、いいなあって」
「うう…」

柔らかなニットに手を滑らせる。
膨らみの方に向かって指を移動させると、また肩がびくっとした。
敏感に調教しすぎたかな、と笑みが漏れてしまう。
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