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【短編集】倉庫【雑多】

第2章 ロベリア2(ダンデ)


あの日から全く何も考えられなかった。
あれはどういう意味だったのか。
からかわれてるだけだろうに。
何本気にしてるんだろう。
落ち着こうとしてもただあの時のことしか思い出せなくて、ドキドキと恐怖心みたいなものと、焦りと、脳内がごたごたしてる。
「からかわれてるだけだから…本気にしたらダメだ…」
あまりにもしんどくて、ここ二週間は一人でキャンプをしている。
スマホのGPSすら切ってしまった。
真剣にカレーを作ってひたすら忘れようと試みたけれど、何かある度にふと思い出す。
こんなことで動揺するなんて、本当に情けない。

結局解決法もわからず、自分の気持ちに整理をつけることすらできず、ほとんど眠ることすらなく私は…気付いたら、自分の部屋で目が覚めた。
「……?」
起き上がってまずわかったのがとてつもない頭痛。
そして全身の節々の痛み。
この気だるさは……。
「起きたの?大丈夫?」
心配そうにお母さんが部屋に来て私を見た。
少しだけ泣きそうになる。
「疲れたでしょ、しばらくうちにいなさい」
「……うん」
出されたハーブティーが、すごく温かい。
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