第8章 クロユリ4(五条悟)
乾いたタオルで軽く拭いてから、ホテル独特のやたら固いベッドにおろす。
大人の余裕なんてもうどうでもいい。
後ろから刺すように早急に挿入れ、胸の飾りを指で弄びながら律動を再開した。
「んぁああああっ…!!!」
中から溢れ出す蜜に空気が含まれていく音が小気味良く聞こえた。
芽を優しく摘まめば肩が弾けてから潮が吹き出す。
「ふ、ぅ、やだ、みちゃ、だめ…」
「それは無理だね」
再び激しく揺さぶり、覆い被さるような体制にしてからゆっくりと精を吐き出す。
一緒に果てたことへの悦びで満たされ、自然と笑ってしまう。
「せ、先生…、もう、こわれちゃうから…」
震える声で振り向き、顔を赤くしたるるが小さく言った。
そんなのを見て抑えられるわけがない。
ベッドのサイドテーブルに置いておいた避妊具を手繰り寄せると手早く装着する。
「いや…も……う、あっ…」
執着、固執。
そんなもの、きっと自分にはわからないものだと思っていた。
今は壊してしまった指輪が惜しく思える。
あれがずっとるるを守っていたのは、もしかしたら必然だったかもしれない。
近いうちに本物を贈ろう。
お前は、笑って受け取ってくれるだろうか。
僕自身からの、しつこいくらいの──。