第23章 眠れる皆のお姫様

産『早く起きて確認させておくれ。
童磨という鬼の事はカナエと義慈が
伝えてくれたけれど、君が1人で倒した
上弦の参の情報は君しか知らないんだ。』


負傷から推測して恐らく体術に抜きん出た鬼だと
報告を受けたがカナエは幻術に早々にかかり
その姿すら直接みていないという。

そして新しい上弦の参も
殺された柱の負傷から恐らく
体術に抜きん出た鬼だと推測された。

下手をすれば倒せていないのかもしれない。

事情を知らなければ何とも不可解で
動きたくとも動ききれないなのだ。


産『ここまで立て続けに上弦が動いたのは
のお陰だろう。寝ている暇は無いよ？』


容赦のない言葉にも聞こえるが
この状態でこう言えるのは御館様が誰よりも
の強さを信じきっているからだろう。

確かに想い人かもしれないが、
自分に近い位置や目線でで戦って
理解してくれるのは恐らく今はだけ。

彼にとってはその位置に引き込んだ時点で
そこは鬼になってでも守り抜かせる
本当の意味での戦友でもあるのだ。