【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第21章 君が好きだと言う話
けれど事実を隠す方があまねにも
にも不誠実な気がして、
伝えたい言葉を伝え続ける。
産『いまハッキリ断られても、
それは変わらない。君にとって……
それは嫌なことかもしれないけど、
申し訳ないけど……君に本気でぶつかるよ。』
そう言うと真っ直ぐこちらを見て
直ぐに返答がかえってくる。
「…嫌とかそんなことは絶対にありません。
真っ直ぐな好意は本当に嬉しいです。
けれど、あまね様を見ている方が
貴方は絶対に幸せになりますよ。」
嘘など1つもついていない。
心から自分を思って言ってくれている。
それが痛いくらいに伝わってくるが、
そんなことは言われなくてもわかっている。
けれど自分は欲しいものは手に入れないと
気に食わない類の人間のようで、
しかもそれを許されてしまったら
あまねが悲しむと分かっていても
強がりだと分かっていても、
もうどうにもならない欲深い人間だ。
産『わかっていても、
欲深い自分に嫌気がさしても、
僕は目的のためなら手段は選ばない。』
そうすると瞳をうるうると潤ませる。
それに微笑むとたどたどしく話し出す。
「…そんな真っ直ぐ言われたら。
何も……言えないじゃないですか。」
どうしたらいいのか分からない。
それを体現するようなその姿に
また罪悪感が首を絞めだしたが
その顔ですら愛しくて、
遂に零れだした涙を優しく拭ってやる。
産『何度でも言う。
僕は、産屋敷耀哉は。君が好きだ。』
その言葉に一瞬ポカンとしたが
顔を少しだけ染めて、今度は真剣な顔をする。
本当にコロコロ顔が変わるものだから
かえってくる答えが好ましくないのは
分かっていても可愛くて愛しくて、
どうしようもなく好きだとまた思わされる。