第42章 *逃れることは出来ない 時透無一郎 ☆
「はぁはぁっ…もう、僕限界っ…」
「無一郎さん、は、はげしっ…」
限界と呟いた無一郎さんは
急に腰を打ち付ける速度を早めた。
縦横無尽に突き上げる無一郎さんのモノは私の奥底を乱暴に叩きつける。
経験したことのない強い刺激に頭がおかしくなりそうだった。
暫くして無一郎さんはうっ…と小さく呻くと私の中がじんわりと温かい何かで満たされる。
『っああっ無一郎っさん…!?…』
「これで…は僕から逃げられないね…さぁ、もっと楽しもう?」
ゆっくりとした動作で、体勢を変えた無一郎さんは
私を軽々しく持ち上げると、体を反転させる。
髪の毛をどかし、項を曝け出す私の首を優しく撫でると、勢いよく噛みついた。
無一郎さんの犬歯が肌を突き刺し、深く深く突き刺さる。
するととくんと私の中にある血の流れが変わったような気がした。
言葉では表現できないけれど、
視線の先に見える無一郎さんが
最初の時と違う。
とても魅力的に見えるのだ。
私をよつん這いにさせた後、覆い被さる無一郎さんにもう、恐怖は何一つなくて期待と愛おしいという感情がただ、ただ私を支配していた。