第2章 旅館
明日は、部活動の大会がある。
新人生や高総体よう中で2大行事程ではないが、県内から色々な人が集まる大規模な大会だ。
自分たちが住んでいる地域よりも結構離れた場所にある為、前日は旅館に泊まり込みで出場するのだ。
夕食、入浴を終えた私達は、それぞれの部屋に戻る。
部屋は4人ずつの和室で、広め。
せっかくの機会という事で、仲の良い二人の男子の後輩たちを部屋に招いた。
王様ゲームや枕投げ、……女子なんかは風呂上がりだと言うのにふざけてメイクとは言えないメイクをして、顔が真っ黒真っ赤になっていた。
気づけば既に1時を過ぎている。明日…いや、今日は大会だと言うのに誰一人寝ようとしない。大いに盛り上がっている。
そんな時に…
「あ!莉亜先輩!こいつ睡眠障害?だかなんだかなんでそろそろ寝ないとヤバいっすよ!目がラリってきてるし!!てかお前、薬飲んだのか?」
彼が指したのは、もう一人の男子の後輩、小岩 伊織。
肌真っ白でガリ痩せ。…の割には筋肉があり顔は私の好みに近い。
「え、大丈夫っすよー。それより下ネタトークしましょうよ。」
「大丈夫じゃねーわ。あー、じゃああんた伊織の事部屋に連れてってー」
と言うと、寝ないとヤバいと言ってきた後輩が伊織を連れて部屋を出てく。
数分後…
「あいつすぐ寝ました。」
と笑って戻ってきた。
「やっぱ眠かったんじゃん笑」
そんな話をしていると、襖がスーッと開いた。
「残念起きてまーす。」
「うっっわびっくりした!!お前突然入ってくんなよ!」
いきなり襖が開いて人が入ってくるもんだから、かなり驚いた。
「それより喉乾いたー。誰か一緒に買いに行こー」
伊織は飲み物を買いに誘うが、誰一人として乗らない。