第1章 #1
彼の方に体重を預ける名前のふわふわと柔らかい髪を優しく撫でる。
「遊んで、言うたけど…俺は本気です」
潤んだ瞳で見上げる彼女は期待か落胆なのか。
「…嫌なら殴るなり何なりして」
財前からしてみればどちらであっても今この高まった感情を止めることなどできなかった。
スカートから指を忍ばせ下着の中へと潜る。
『いやっ…!』
噛み付くようなキスに何も考えられなくなり、彼の背へと手を回した。
「!!」
呼吸が一瞬止まったが、興奮に思わず身を任せる。
『い、いた…』
「大丈夫…こんな濡れてんならすぐ良くなるて」
力抜いて、という囁きの後耳を食まれ脱力していく。
学校で、保健室で、誰がいつ入ってくるかも分からない状況でこんなことをしている背徳感とスリルは二人を燃え上がらせた。
『あ、あぁ…!』
「すげえ締まる…ココ好きなん?」
下半身の刺激から熱が集まっていくにつれて甘い声が漏れ出す。
「ええんすかそんな声出して。誰か聞いてるかも」
『んんっ…!』
手で顎を掴む勢いで口を塞がれたかと思えば、早まる指先に腰が震える。
「ええよ。イって」
『ふ、っんん…ンンン!!』
びくびくと全身を震わせ名前は果てた。肩で息をする彼女に酸欠にしてやろうという思いなのかキスをする。
『はっ…あ…あぁ…』
ぬらりと二人の舌先を繋ぐ銀糸が切れシーツへと落ちていく。