第36章 かぜっぴき
ひらひら
「君が望む事をすればよいよ」
初めて電車から足を付けた
―――――·····
ふっ。
「···現実」
ガチャ
「澁澤さん。部屋掃除しますから広場にいて··あっ」
びくっ
「――!(見られた!醜い異能力を···!)」
コッコッ
「······」
ばっ
「何をする··!?」
ふわっ
「服、着替えましょうか。あと長い爪切ったり、髪の毛もとかしますね」
「····わ··私が醜くないのか?··魔人の手で解き放たれた本来の姿が」
「·······」
黙りだ。
なでなで
「はっ?!」
「私は澁澤さんを見るのはこれで2回目ですよ!一回目はフェージャに案内された部屋に眠るあなた。そして2回目」
「あの時····。」
にこ
「はい!さてやることやりますよ!」
その爪で命を削る事は出来る