第23章 ねこねこ
ーーー····
「ふわぁ···」
「かなり寝てたんですね」
「····なぜだか、嫌な気分はしなかった」
確かに
社長の手は大きく。優しく
(妖の私から見ても探偵事務所の奴等は···明らかに何か特殊)
(私もだけど社長の手は暖かいんだよね)
「天音は周りの人が何か特殊だと気づいているのかい?」
「はい!みんな"異能"がありましてヨコハマを守るんですよ!」
じとー····。
(私の妖に対する気持ちも薄まったか)
(なんか不安げな顔してる)
ぎゅっ
「ーー!」
思わず耳としっぽが出てきた(出歩く時は人間に化ける)
「澁澤さんが何を思ったが分かりませんが···私は澁澤さんの妖も凄いと思いますよ」
キュ~~~····。
「···キスしたい」
「だめですよ、今外ですから」
「ならば」