第19章 みつけた
「人間とは··分からないね」
「そりゃそうですよ。私も時折"人"が分からなくなります。近くにいるんです···"人"なのか"死"なのか。」
その時見た天音の顔は何だか、儚げで、消えていきそうだった。
ぎゅっ
「澁澤さん?」
「なんだろ···特に何も考えた訳じゃないがこの手を離してはいけないなって···歩こうか」
「はい!」
(···"人"か"死"···あの時の)
ぐいっ
「帰るよ。天音」
「あの子は···"ーー"と"死"で作られた」
「澁澤さん?」
「···何かを··」
ぐぅ
『······』
「あっ···あはは!私ったら···//」
「私もだよ。何処かお店行こうか?」
がさっ
「あっそれなら!」
「?」