第9章 であい
カラン··
「なーんかさ、澁澤が人間界からよくエサを取って来ては食べて捨てる吸血鬼だったのに今はひとりの人間に夢中になってさ~」
「それはいい事じゃないか」
「やっと見つけたんですね、これで太宰くんの仕事も減るじゃないですか」
「だけどさ~··その人間··汚れなき純粋」
「何もかもが初めてか」
「まぁ様子見でもしときましょうか···」
「でもね··あの人間は悪い奴には見えないよ、凄く綺麗な瞳していてね」
ぱちくり
「意外だな」
「へ?」
「太宰くんが人間の話に興味を示すのは」
ぽ···
「··へっ」
「その人間の瞳云々(うんぬん)言うあたりよく見てる」
ぽぽ··
「いや··あんな···」
確かに初めて見た時から··その瞳に···
「今度私達にも会わせて欲しいですね」
ぽぽぽぽぽ···
「~~、だって··深い海色の瞳に純白のドレスがあんなに似合うとは思わなかったんだよ~~···///」