第9章 ◇8話◇巨人
私のことは、私が一番分かっていると思っていた。
でも、もう分からない。
リヴァイもハンジも、他の人達も、私より私を知っている。
私の知らない私をー。
「それでさ、に見せたいものがあって来たんだっ。」
「見せたいもの?」
「そう!それを見たら何か思い出すかもしれないし、
少なくともが何者か分かるきっかけになるんじゃないかと思ってる。」
ハンジがあまりにも真剣に言うし、私も自分が何者か分かりたかった。
だから、リヴァイの忠告も忘れて、ついていってしまったー。
それが大きな間違いだなんて、どうやって知ればよかったというのだろう。
私は、自分が誰なのかすらも分からなくなっていたというのにー。