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so ist es immer【Levi dream】

第3章 a beautiful nudity



「リーヴァーイー!おはよーう!!ってあれ?寝不足気味?」

隈が酷い、と朝から指摘されたリヴァイはハンジに視線を移し溜息を吐いた。夜明けとはうってつけに騒がしい兵舎。敬礼しながら去っていく兵士達の声を聞いて頭が痛くなり、頭を抱えた。廊下でひとりとぼとぼと歩いていたところをハンジに捕まったのだ。

「リヴァイが寝不足気味なんて珍しいね?」

「寒くて起きた。」

「ああ。確かに最近冷えるよね。雪も降ってるから壁外調査は雪が溶け始めたくらいから開始するって。あーあ、巨人の皆に会えないのは辛いなあ。」

「朝からお前のその話を聞いていると吐きそうだ。」

「ひどー!」

日々の積み重なる執務や訓練に寝不足がプラスされてしまいなんだか胃の周りが気持ち悪く感じたリヴァイは食堂に進めていた足を裏返し自室で少し仮眠しようとした、その時。ふわり、と甘い香りが鼻をくすぐりリヴァイはその一瞬で目を細めた。視界を覆い尽くすのは金色一色。

「あ!おはようございます!リヴァイ兵士長、ハンジさん!」

「わあーっジゼル!今日も可愛いね!?今から食堂行くんだけど一緒にどう?」

「はい。あたしも今から朝食を済ませに行こうと思っていたところです。」

「朝からジゼルと一緒だなんて嬉しいなあ!リヴァイはほら、どうする?自室で仮眠でもする?寝不足で訓練に支障が出たら笑えないしねえ。まあ貴方の場合そんな心配必要ないと思うけど。」

ハンジがリヴァイに向けてそう言葉を放つ。リヴァイは自室に向かおうとしていた足をもう一度ハンジの方向へと向け、ひとり兵士達が集まっている食堂へと足を進めた。リヴァイが寝不足だと聞いたジゼルは申し訳なさそうにしてリヴァイの背中を見詰めた。自分が夜な夜なと作業をしていた制で、と目を伏せる。ジゼルの長い睫毛が頬に影を作った。

「訓練に支障は出ねえ、そこまで重症じゃない。」

「……ふうん?ま、いいや。じゃあジゼル!行こう?」

「はい!」

ハンジがジゼルの手を取り走り出す。リヴァイが走るな、とハンジを睨んでいたが効果はないみたいで。夜な夜な作業していることをハンジに言わないでいてくれたリヴァイの小さな優しさに小さく微笑みリヴァイと通り過ぎる瞬間、少しだけ目が合った気がした。

賑わいを見せる食堂は腹を空かせた兵士達で溢れ返っていた。

「あ!ジゼル!エレン、ミカサ、居たよ!」
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