so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「ジゼル様、そろそろ晩餐会も終盤に向かってきています。最後にジゼル様から参加者方々に一言メッセージを添えて頂けますでしょうか?」
「……え!そんな、」
「簡単なもので大丈夫ですよ。〆の言葉を貴女にお願いしたい、と旦那様からの言いつけですので。すみませんがお願いできますか?」
ヴェルディの執事、レオンは洗礼された動作でジゼルに問いかける。躊躇いがちに会場を見渡せば既に貴族達はジゼルを見詰め、帰る準備を始めていた。
「……分かりました。」
〆の言葉がなければ帰れないというのなら一言でも言えばいい。レオンさんが簡単なものでいいと言っていたのだから、と大きく息を吸って口を開いた、
その時。
「きゃ、……っ!なに?!」
「おいなんだ!?何が起こった!!」
照明が消えた。
「ッ……!矢張りか。ジゼル!!ハンジ、ジゼルを離すな!!」
「え?ちょちょちょょ、まっ、……!ジゼル、どこ……!!」
エルヴィンとハンジの焦った声が鼓膜を刺激する。
手を伸ばそうとしたと同時に腹に鋭い痛みが走る。
遠のいていく意識の中、真っ暗な闇から幾つもの手が伸び必死に抵抗するが最後。
呆気なく、意識は奪われた。