第2章 ***
「そんな所…もう行く必要ないだろ?」
「へ…?」
理解出来ない彼の言葉に思わず間抜けな声を出す。
「澪…俺の秘書になれ」
「っ…」
「会社を起ち上げようと決めた時…俺の秘書は最初からお前に務めてもらうつもりだった」
「え……ええっ!?」
耳元で次々と投げ掛けられる言葉。
脳はすでに覚醒しているはずだが全く頭に入ってこない。
「ひ、秘書って…そんな大役私には……」
「元々一緒に働いてたんだ…お前の仕事ぶりは俺がよく解ってる」
「で、でも…」
「…お前は最高の女だ。俺の秘書はお前しか有り得ない」
「んっ…」
ねっとりと耳を舐められる。
昨日散々抱かれたせいか、体はたったそれだけの刺激にも反応してしまって…
「…また体が火照ってきたな」
「だ、誰のせいですか!」
「…俺のせいだと言うなら今すぐ責任を取ってやるが?」
「っ…」
再びベッドに押し倒される。
文句を言おうとした瞬間、ズンッと下腹部に大きな衝撃が走った。
「ぁっ…!」
「んッ…、ひと晩中ヤってたとはいえ、馴らしもしないで入れるのは少しキツかったか…」
「ちょっ…、抜いて下さい…っ…」
「…いいのか?本当に抜いても」
「ぁっ、ぁんっ…」
初めから激しく腰を打ち付けられ、目の前がチカチカしてくる。
何の隔たりも無い互いの性器が擦れ合う度、卑猥な水音が部屋に響いた。
「離れてた分っ…、お前との時間を取り戻さないと…ッ…だろ?」
「んっ…」
「今日は一日俺に付き合ってもらうぞ…?」
"有給休暇"という名の職権乱用を行使した彼は、その日一日本当に私を放さなかった。
そんな横暴な彼の秘書になるのも、きっとそう遠い未来ではないのだろう…
了