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愛の囁きを。
第3章 Sakurai.
『愛里、いい子にしててね』
私のお母さんは、
いつもそう言って家を出る。
女優で活躍した母は、
いつからか芸能界から姿を消して
男とばかり遊び呆けていた。
男に貢がせ、
欲しいものを散々買わせた後は
男を捨てた。
私には
生きていく上で必要最低限のモノしか
与えてはくれなかった。
父の姿は知らない。
母は未婚で私を産んだから。
「....わかってる...」
バタン
その重たい扉が、
私を孤独の世界へ閉じ込めた
こんなはずじゃ、なかったと
いつも心で繰り返してた。
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