第2章 Ninomiya.
追い出されたくはないから、
仕方なく聞いてあげることにした
二宮くんは頬杖ついて、
んー、とうなったあと
「俺と結婚しません?」
と言った。
....え、
「け、っこん...?」
「そ。俺と結婚するの、悪くないでしょ?
愛里とずっと居たいですし」
ふふふ、と笑う二宮くんの前で
無意識に涙を流す私
付き合って5年、長かった。
アイドルの二宮くんは、
きっと結婚しようなんて簡単に
言えたことじゃないはずなんだ
5年も付き合ってた、
それぐらい分かる
だからこそ、
あっけらかんとした様子で言ったに違いない
「....愛里以外と結婚すんの、
いまの俺の中じゃ無理なんですよね。
俺、愛里のこと愛してますし」
「...っぅ....す...っる....けっ....こんっ...」
二宮くんの奥さんになれるなんて、
そんな幸せなことはない
だけどアイドルなんだよ??
付き合ってることでさえ、
公の場で発表した二宮くん。
色んな非難も浴びた
家の前にマスコミの人が来てたり
ネットで叩かれたり。
あることないこと
デマ流されたりもあった。
「泣かないでよ~、もお。」
大好きだよ二宮くん。
いつも、大好き。
だから別れろなんて言われたって
別れなかった。