第2章 Ninomiya.
会いたいなんて、珍しく言うから。
泣いて会いたいなんて、言うから。
「...そんなの俺も一緒だっつうの。
愛里がいつまでも彼氏作んねぇから
一緒に居られる、って安心してましたよ
どれほどズルくて最低なのかも
ちゃんと分かってたのに。
キスして君が思いっきし照れて、
勢い余って告白されたらなんて
そんな漫画的展開を望みました
ごめん、卑怯だった
中途半端で苦しめてごめん。」
隣を見れば、君がいて。
これから先もそれを俺は夢見ているよ
会いたいなんて、そう言わず。
ずっと一緒に居たいって、
言ってくださいよ。
「...好きです、愛里」
友達なんて、言わずにさ。
これから彼女だって、胸張って言ってくださいよ