第2章 Ninomiya.
そう言えば、
彼女との時間よりも
愛里との時間のが長いのは。
やっぱり、俺変ですよね?
「....ん?なんか私の顔に付いてる?」
ペタペタと顔中を触りまくる愛里
目と鼻と口が付いてます
「愛里、」
と俺は頬にキスをした
愛里は驚かずに、また笑って
「ほっぺか~、口が良かったなぁ~」
と笑い飛ばす。
違う、そういうのが欲しいんじゃなくて、
「...ドキ、ってした?」
「当たり前でしょ
....もう、気持ちもない行為はダメ。
じゃあ帰るね」
愛里は自分の鞄を持って
スタスタと帰って行った。
彼女とのキスなら、
別にどう思われようがどうでも良かったのに
あの言葉、あの反応、
なんでこんなにも悔しいのだろうか
「....気持ちのこもったキスだっつうの」
モヤモヤするだけ。
きっと、
恋なんかじゃないはずなんだ。
...好き?