第2章 Ninomiya.
「....じゃないのっ...」
「え?なんですか?」
和也くん。
あなたは間違ってるよ
私は、
あなたの、
なんでもない、ただの他人なんです
「バカじゃないの!!!
...気づいてよ....
こんなの、女の子の嫉妬に決まってんじゃん
理由もなく構ってもらえる私に、
あの子達は嫉妬していじめるの!!!
....もっ...そのぐらい分かって....!!」
独りぼっちな私に、
彼女達に逆らえる術なんか持ち合わせてない
「バカはあんたですよ
ずっと傍に居るのに、
なんで"助けて"って言わないんですか
.......好きなんですけど。」
君が隣で笑うから、
私は思わず横で泣いた。
「....っ...」
遅いよ、なんて
いい訳なんかしてるけど
本当はうれしいんだ
「傍に居る理由、
これでもう要りませんよね?」
小さな声で愛の告白を。
好きなんですけど、
ただ一言だけで。
私の心はふんわり軽くなった気がした