第6章 Ohno.
好きと、伝えられたなら。
君は喜んでくれただろうか?
怖くて言えなくて、
なのに、居ないのに。
俺はまたこうしてここへ来る
「...会いたい....会いたいんだよ...」
知らなかった
一人で君が苦しんでることも
君の気持ちもなにも。
別れ際になって君は
俺に一言、
『ばいばい』
好きだった
笑う君を見たくて毎日、ここへ来て
『こんにちは』と話しかけた
伝えきれなかったこの気持ちを、
どうかいなくなった君に
届きますようにと、
俺は花束を置いて元来た道を歩いた。
消えゆく君への想いと共に。