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愛の囁きを。
第5章 Aiba.
追いついて、
彼女の腕を掴む。
「まっ、てよ...」
息が整わなくて、
言葉が上手く喋れない。
愛里は体を震わせていた。
まるで、泣いてるみたいだった。
「違うから、聞いて」
「....なにを聞くの?
いつだって私が素直に受け止めるって
そう...思ったら....大間違いっ...」
ボロボロと止まることなく
流れ落ちてくる涙。
愛里は思いきり振り払い、
「もう別れようっ....」
たったその一言が、
俺の胸の中に重くのしかかって。
声が出なかった。
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