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愛の囁きを。

第4章 Matsumoto.





「愛里」


名前を呼ぶと、愛里は
すぐ振り向き抱きついてきた。



おいおい、場所を考えなさいって。



頭を撫でてやると嬉しそうに笑い、
さらに強く抱きしめてきた。


「...ごめんね、松本くん...
 我慢したんだけどね、寂しくて....」


涙目の愛里がそう言った。


そんなのわかってる。



慣れない家に1人いるなんて、
そんなの寂しいに決まってる。


仕事で忙しい分、
その思いを強くさせてしまってる。




「....俺さ、頑張るから。
 もっと余裕のある恰好いい男になるから
 だからそれまで、寂しくても辛くても

 俺のために少しだけ我慢して欲しい」



俺はそっと愛里の手を握った。



「....怖くなったら手を繋ぐんだ。
 そうすれば何も怖くなくなるだろ?」



「....うんっ...我慢する!
 私も自慢の彼女になるからね....!!」




君と一緒なら頑張れる。




そんなありきたりな言葉しか
言えないけれど、

今の俺にはそれしか思い浮かばないんだ。



だから、せめて手を繋ごう。





君が安心出来るように、なんて
理由を付けているけれど。



本当は、
俺が愛里の温もりを感じていたいんだ











これからもきっと君とずっと一緒



































 
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