第3章 Sakurai.
『切る』
「え、なん....」
ブチッ ツ- ツ-
なんてやつ。
切りやがった、ガチで。
"...読んでないんだね"
メール、読みたくねぇな
バカとかアホとかだったら、
電話で怒鳴りつけてやるとこだけど。
嫌いとかもう会えないとかだったら
俺は引きこもりになるかもしれない
「弱虫だな、俺って。」
アイドルのくせにと罵られるだろうか
良い男がビビるなと罵倒されるだろうか
たった5通のメールだ
何も怖くないはずなのに
文面が怖くて見れなくて。
ピッ
「あっ。」
なんてこった
無意識にメール1通押してしまった。
このシリアスムード返せ、自分!
『翔、話したいことがある
大事な話なの。
今から電話、出来ないかな』
....ほら見ろ、ほら見ろよ!
やっぱり...な。
「電話?」
1通見たらもう怖くない。
2通目はあっさり開けた。
『迷惑だよね、
今まで都合良く扱ってたもん
今さら大事な話?って感じだよね
でも、本当にお願い』
無言のまま、
俺は3通めを開いた。