第3章 Sakurai.
男がなんだ、女がなんだ、
何を言ったって結局、
私の傷は癒えやしない。
大好きな彼氏に、フラれ
土砂降りの雨の中、
立ち尽くしていた。
分かってるよ。
私に魅力がないことも。
心配症のヤキモチ妬きなことも。
短気の怒りっぽいことも。
だから、フラれるってことも。
分かってた。
『大丈夫、ですか?』
道行く人に声を掛けられても、
大丈夫なわけないし
まずもって今の状況見たら
大丈夫じゃないことも分からないわけ?
携帯が鳴っても出る気になれなくて、
こういう時って、
誰かに居てもらったら
惚れちゃうんだろうな、
なんて思う私はおかしくなってる