第3章 Sakurai.
トボトボと帰ってく彼女の後ろ姿を、
4人は見つめていた。
ガヤガヤと騒がしい廊下も、
なんだか彼らにとっては
静まり返っているように感じられた。
「嘘、ついちゃった」
「いいんですか??
なんだか、悲しそうでしたけど」
リーダーがいつもより後悔してる
様子が3人には不思議で罪悪感だった
「翔ちゃんも、会ってやりゃいいのに」
「ほんとだよ~!!
楽屋に来てもらえれば、ねぇ」
翔の頼みにより、
楽屋には呼べなかった愛里
3人が楽屋へ行こうと歩き出したとき、
リーダーが走り出した。
「ど、どうしたのさリーダー!!!」
追い越された相葉が、
叫んで呼び止めると
「愛里、アメリカ行っちまうんだ!!
会えんの今日だけって、おばさん言ってた!」
そう言って振り向かず、走り出すリーダー
ぽかーんとする3人。
アメリカ、なんて突然過ぎて把握できない3人
「...、うそ....」
「俺、なんも知らないんすけど」
「なんてことやってんの俺ら、」
会わせなかったのは、
自分達にも下心があったから。
意識が自分達に向かってくれたらなんて、
そう思った自分達は後悔した。
本当に好きな人に会いに来たんだ、彼女