第3章 Sakurai.
アイス屋に走る愛里。
サッカーの試合のためか、
いつもより車が多い。
『早く翔くんっ!!!』
横断歩道を後ろ向きで渡る愛里
ダメだと、そう気づいたのはすぐだった
『危ないっ!!!』
信号無視した車が猛スピードで
愛里に向っていた。
『....えっ...』
キキィ-
ガンッ ガンッ ガンッ
「うぁああああっ」
ガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッ
激しく頭を鉄の棒に打ち付ける。
『やめなさい!』
「うるっせぇ!!!離せぇええええ!!!!!」
気が狂ったのかと思った
目が、一点に定まっておらず
「ふははははっ、殺してやる...殺してやるっ」
彼はいつもそればかりを呟いていた。