第3章 Sakurai.
『翔くんって格好いいから
いつも不安だよ、離れていかないか』
『離れないよ、約束したろ?
愛里こそ居なくならないでよ?』
『居なくならないよっ!! ───────』
どこかで歯車が狂い始めて、
俺達の間を引き裂いたんだ。
そうじゃなきゃ、
君が約束を破る事はない。
『翔くん、今日はどこ行く??』
『そうだなあ、映画でも観に行く?』
『行く行く行く!!!』
もしも、
君を奪う奴がいたなら。
俺は、そいつを──────
「殺す。」
それは、最愛の彼女を失った彼氏の
ある日のお話───────。