第23章 夢から醒める時R18(3人視点)
「…は?」
一瞬耳を疑う台詞。その心地いい声を聞けば、胸は痛い程に締め付けられ…彼女と触れ合った甘いあの記憶が呼び起こされる
花は牢の中へと足を踏み入れ、あろうことか傍に寄って来る気配がした。
あんな事をされたというのに、にわかには信じ難い彼女の行動に、俺は息を呑む
「ああ…ここにいるよ」
「…!?」
カカシのまさかの返事に瞠目する。
さっき牽制の言葉を言ったばかりだろ
彼女を俺に近付けるなど、気でも違えたか
更に信じられない事に、目を覆っていた布が 花の手によって剥がされ、枷られていた手錠がカチャリと音を立てて外された。
目の前に、愛おしい女の顔がある
『私……
あなたには無防備だったのかも知れない
こんな目に合って、警戒心がなかったのかも知れない。
自分でもそう思った
────だけど…
馬鹿みたいだけど…それでもまだ…サスケ君の事を信じたい
この先のあなたの事を…信じたいって思ってるの
だからここへ来た』
「馬…鹿か、お前は…」
直視出来ない俺の視界に無理矢理割り込むようにして入って来る花に、一体何と言葉を掛ければ良い
頭の中が、真っ白になった
『言ったよね…?
あの術は、私に気持ちが少しでもなければ掛からなかった
だから、私にも…
貴方や、カカシさんに謝らなきゃならない…理由がある』
そんな訳がない。
お前は、悪くない…少しも、悪くない
悪いのは…──全部俺だ…っ
無意識に全身が震える
『サスケ君、聞いてた?
私はあなたの事を、"好きだった" って言ってるの
だから私は 傷付いてない』
牢の外でカカシが身動ぎもせずに聞いているというのに…コイツの真意がまるで分からない
「だが…お前が 俺を選ぶ事はない──…」
『…うん、ごめんなさい
愛してるのはカカシさんだけ
───それは一生変わらない
でも貴方が罪を背負うなら、私も一緒に…それを背負うから…』
そう言った花の暖かい掌が、冷え切った俺のそれに重ねられた