第1章 久しぶり
いくら仲が良くないとは言えども
高校と中学のときは、何度か同じクラスになったことはある
だからこそ、私は声をかけた方がいいのだろうか。
いや、必要はないかもしれないけど。
それとも相手は私のことを覚えてないかもしれないし
いやいや、しかし最後に会ったのは一年前
高校卒業から二年たったいまぐらいで忘れるほどの
低機能の脳みそを持ち合わせている人物じゃないことくらい私は知っている
しかし、私は本当に声をかけていいべきか戸惑う。なぜなら…
赤司くんは、私が最後に会ったときよりも
立派な、ちゃんとした大人に成長していたからだ。