第6章 小さなお返し〜爆豪勝己編〜ホワイトデー編
「はいっ!さん、お返し」
談話室で女の子同士話をしていたら突然デクくんの小さな袋を渡された
「え?え〜と・・・・?」
今日は土曜日で学校はお休みだからゆっくり起きてから談話室で話をしていたお茶子ちゃん達の会話に加わった
加わって数分でクラスメイトのデクくんにそう言われたからは首を傾げた
「あら、ちゃん、忘れたの?今日はホワイトデーよ」
そう言いながら梅雨ちゃんが同じような袋をに見せるとようやく理解した様にはっとした
「あぁっ!そういえば今日だった」
納得した様に頷くと、そういえばと机にずらりと並んだお菓子に目を移す
いくらみんな甘いものが好きだと言ってもお茶菓子には多いだろうという量に笑ってしまう
「いやぁ、お返しにあれもこれもって作ってたら止まらなくなって」
そう言いながらもパウンドケーキをいそいそと運んでくる砂藤くんがそう口にするという事は、このお菓子の数々は手作りという事だろう
さすがシュガーマン。お菓子はどれも美味しそうだ
「砂藤君のお菓子には敵わないけど、僕らの気持ちもちゃんとお返ししたいから」
「ありがとう、デクくん」
いいながらデクからもらったお菓子を受け取ると嬉しそうに笑った
「君!僕も心ばかりのお返しだが受け取ってくれたまえ!」
ビシっというように小さな箱に入ったクッキーを差し出されると「ありがとう、飯田君」そう言って受け取ると
今度はちょんちょんと肩を突かれた
「俺も、姉さんにお返しは大事だって言われて」
言いながら今度は轟君が小さな瓶に入った飴を差し出して来た
「可愛い、ありがとうっ」
嬉しそうに受け取ると今度はピョンピョン跳ねながら峰田君が近づいて来た
「俺もっ・・・にお返しがあるんだっ!見ろよこれっ!俺が選んだ白の・・・・ぐぇっ!」
最後まで言い終わらないうちに峰田君は近くにいた上鳴君に首根っこ掴まれてズルズルと遠ざかって行った
「アイツ、本当にブレねーよなぁ・・・・」
見えなくなっていく彼らの姿を見ながらポツリと切島君が呟いた
同じように思ったのはともかくは苦笑いした