第3章 春日山城の友達
「ですので、やはり信玄様にお願い致しましょう」
「うーん…あんまり気乗りしないけど…」
張り切る鈴ちゃんを私は渋い顔で見つめた。
軽くてあの人苦手なんだよ…
私の人生で出会うことも関わることもなかったような人
現代で言えば、リア充の部類の人間だ。
「ですが、乃々様。ただここにいるのでは退屈致しませんか?
他に何かされることありますか?」
確かに…音楽もできないしお針子さんの仕事も料理もできない…
出来ることといえば……勉強しかない……
なんか…鈴ちゃんに軽くディスられてるような…
「うぅ…ありません…」
「決まりですね!ではまずは、味方を増やしましょう」
「味方?」
「乃々様は少しお待ち下さいね」
ニコッと笑って鈴ちゃんは部屋を出て行った