第26章 もう一つの戦い

叔父さんは主治医として信玄様の診察には来ていたけど、それ以外は私の前にも顔を出すことはなくて…

そうこうしてるうち、あっという間に退院日当日–––


退院の挨拶をしに叔父さんの元へ行くと

「明日、非番だから家に来なさい。」

素っ気なくその一言だけ言われ、私と信玄様は帰されて不安だけが残る


病院の帰り道、信玄様の繋いだ手がいつもより少し力が入っていたように感じられた–––