第26章 もう一つの戦い
ああ、なんだかいいな。こういうの…
「幸村や謙信様も、喜びます」
「謙信…はともかく、幸にはさっさと無事な姿を見せて、安心させてやらねえとな」
「次にワームホールが発生する時が、待ち遠しいですね」
すると、佐助くんは小さく笑みを浮かべる。
「そのことなんだけど、いい報せがある」
「っ、もしかして…」
「ああ。次のワームホールが出現する兆候を観測できた」
「五百年前に、戻れるってことだな。…時期は?」
「一月後です」
「そんなにすぐに、戻れるの……っ?」
年単位で待つことも、覚悟してたのに
「俺も今朝、兆候を観測した時は、驚いたよ。」
「良かった。これで、一安心……」