第24章 束の間の休息
「悪かった。言おうと思ったが、戦の最中だから気を遣ったんだ。お前にまた、余計な心配をかけるかと」
「それこそ、余計な気遣いです。戦いながら、あんたの心配をするくらいできます。……もうちょっと、周りを信じて、頼ってください」
……全部ひとりで重荷を背負うとする信玄様に、きっと幸村も歯がゆい思いをしてたんだな
幸村の気持ちがわかって、私は胸が詰まった。
「…ああ。ありがとな、幸」
「っ…そう簡単に、許さないです。病を治して帰って来なかったら、絶対、一生、許さないですから」
幸村……