第24章 束の間の休息
「っ…ええっと、それより、朝ご飯でも食べませんか…っ?」
これ以上、信玄様に何かされたら、ここから出して貰えなくなりそう…!
昨晩の信玄様を思い出して、慌てて話を逸らす
「朝ご飯より、俺は君が食べたい」
「きゃ、却下です」
色気を過分に含んだ笑みを向けられ、慌てて首を横に振る。
「残念」
言葉とは裏腹に、信玄様は余裕の表情を浮かべていた。
そんな余裕の表情を見つめて、ふっとある思いがよぎる
そういえば…信玄様は何も言わずに愛してくれるけど…
この傷のこと、何も思わないのかな…?