第24章 束の間の休息
「秀吉も荒れるだろうな。安土に戻ってきたら盛大に貴様の世話を焼くと、張り切っていたからな」
「え、そうなんですか……っ?」
信長様に言われ、このまま安土に戻らないことが申し訳なく思えた
秀吉さんがそんなことを言ってくれてたんだ
「また会った時にでも、世話を焼かせてやれ」
「は、はい」
私の気持ちを気遣ってくれる信長様の言葉が嬉しい
「光秀も珍しく、乃々のことは気に入っていた。意地悪をする相手がいなくなって、さぞかし残念がるだろうな」
政宗が腕組みしながら、思い出すように言うのを聞いて
「ええ……っ?」
光秀さんの意地悪…って、もしかしてあれは愛情表現だったの?
歪んでるなぁ…でも、光秀さんらしい
懐かしさが次々に湧き上がってきて、離れがたくなる。