第23章 最後の戦い
そのあと……
謙信様のもとに行くという佐助くんと別れ、私と信玄様は武田軍の野営地に戻る。
信玄様の天幕に入り、腰を下ろしてみんなの帰りを待つ。
「…信玄様、お疲れじゃないですか?少し休まれては?」
重い甲冑のままじゃ、身体に負担が掛かりそう
「いや。みんながまだ戦っているのに、俺だけ休むってのはな。それに、何かあったときに君のことを守れない」
「そっか、そうですよね…」
「君の方こそ、怖い思いもして疲れただろう。そばにいるから、少し眠ったらどうだ」
髪をそっと撫でられ、心地よさが広がっていく。