第22章 裏切りと同盟
残された佐助が、信玄に話しかける。
「人ごとながら、乃々さんと信玄様が、上手くいってよかったです。傷ついて落ち込む彼女は、もう見たくないですから」
佐助のじとっとした視線に、信玄は苦笑した。
「言うな。ここまで遠回りしたことは、俺なりに反省してる。お前にも心配かけたな。」
「五百年後に行くこと、謙信様や幸村に説明しないといけないですし…戦が終わっても問題が山積みだ。お互い、死ねませんね」
「本当にな」
信玄は乃々と誓い合ったことを思い出す…
信玄と佐助は顔を見合わせて笑うと、幸村と謙信のもとへそれぞれ向かった。