第22章 裏切りと同盟
ーーーさっそく信玄様を現代に連れていくことについて、話してみると……
協力者は一人でも多い方がいい
「実は…俺もこの四年間で幾度となく、その可能性を考えたことがある」
私の話を聞いた佐助くんは、深く頷いた。
「やっぱり……?」
頭のいい佐助くんが、考えつかないはずないよね
「けど、武田の復興を目標とする信玄様に、俺からはそんな提案はできなかった
「治らないかもしれないし、本当に現代から戻って来られるかなんて、わからないしね……」
私も実際…断られたし…
「ああ。信玄様も、君がいなければそんな賭けはしなかったと思う」
感心したように、佐助くんが私を見つめる。