• テキストサイズ

貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜

第20章 貴方のもとへ



しん…と静まり返った天幕の中で、沈黙が私達の距離を遠ざける


信玄様の信念の方が私の思いより…何倍…何十倍も…強いんだ
……無理なの?


私じゃ、貴方を救えないの…?
私じゃ、貴方の生きる理由になれないの…?


信玄様の信念を突きつけられ…今度は私が俯いた


「…では…せめて最後の時まで…側に…置いてください」

もう、このまま500年後に帰るなんてできない
こんな気持ちを抱たまま、貴方のいない時代で普通に生きていくなんてできないよ…

消え入りそうな声で懇願すると


「…乃々……。これは、俺の運命だ。君が背負うものは何もない。ただ、受け入れるだけでいいんだ。」

信玄様の言葉に堪えていた涙が溢れる

「…別れもまた運命。」

別れ…

私の一縷の願いも、残酷なその一言に崩れさった

/ 686ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp