第20章 貴方のもとへ
信玄様は強い人だけど……例え早くに死がわかってたとしても、生きたくない人なんていない
きっと…信玄様だって…本当は…
信じてもらえるか、わからないけど……全部話そう
それで…それで…あのことを言ってみよう…!
緊張で震える手をギュッと握ると
自分の気持ちを奮い立たせ、信玄様に話し始めた
「私も信玄様に、打ち明けておくことが、ひとつあります。驚かないで、聞いてもらえますか?」
「うん?」
信玄様の瞳を真っ直ぐ見つめて話し始める
「私は、実は今から五百年後の時代から来たんです」
「五百年後……?」
「はい」
目を丸くしている信玄様に、すべての経緯を説明する。