第1章 甲斐の虎
はぁ…」
大きなため息
どうしてこんなことになったんだろう?
ただ合格祝いに京都に旅行に来ただけなのに…
6年間がむしゃらに頑張って、これからインターンになるとこだったのに…
「はぁぁ〜……」
私…帰れないのかなぁ…
叔父さん…心配してるだろうな…
「う〜〜〜!!!」
私は髪の毛をワサワサ掻きむしって頭を抱えた
恋愛もせず、毎日毎日必死に勉強してやっとここまできたのにー!!!!!
キッーーーーー!!!
と、やり場のない怒りに一人もがいていると
「何やってんの?あんた?」
背中に冷淡な視線と声
振り返るとそこには苦い顔した家康がいた