第15章 私が姫!?
「一様、姫ということにするなら、それなりの教養はいるんじゃないか?」
と信玄様が言った。
「確かにそうだな」
と謙信様が言った。
「いえいえ、そんなお世話になるわけには!」私がそう反論すると謙信様は
「お前の為では無い。上杉家の建前上教養をつけた方がいいということだ。それでも反論するならこの姫鶴一文字で切るぞ」
「…はい。」
「だったら謙信様、部屋を用意してあげてはどうですか?いつまでも客室と言うわけにもいかないでしょうし」と佐助くんが言った。
「それもそうだな。弥生、近々部屋とお前専用の女中を用意するから移るように」
「わかりました。」
「さっきの教養をつけるということだが、作法はお付きの女中にやらせるとして、文字とかを幸村にやらせるのはどうだ?謙信」
「なっ、何を言ってるんですか!?信玄様!」
幸村が急に大声を出した。
(そんなに私に教えるの嫌なのかな…?ちょっと悲しい…かも…?)
私は、少し胸のおくがズキズキする気がした。