第26章 夏祭り3
「ん?あれは…」
「どうかしましたか?信玄様」
「いや、気のせいだろう」
(前に幸が処罰したやつの手下らに似ていたが…。きっと気のせいだろう。関所を通れるはずがない。)
「あれは、真田幸村じゃないか!?」
「そうだな、我らの主君を処罰した憎き真田だ!」
「今すぐ叩き切ってくれる!」
「…いや、待て」
「なぜ止める!?」
「真田の隣を見ろ。女がいるぞ、」
「それがなんだ!」
「あの女を利用するんだよ、仲が良さそうだしな」
「…それは面白そうだ。」
「ああ、真田はどんな顔をするかねぇ」
不穏な風はすぐそこまできていた…