第9章 あわあわ
人魚姫はひとをアイシタカラ
アイシタカラ泡になる
「·····愛した人を、想って海から···!」
俺は読んでる本をそのままにして部屋を出る
体が勝手に動く
ーーーー···
「あの、中也さん?」
ぎゅっ··うーーー。
「嫌だ。···離さねぇ」
「どうしたんですか?」
部屋で書類整理していたら、中也さんが息を荒らげて私に抱きついて今現在
(あの日から中也さんはだいぶ感情を表すようになったな~~)
(絶対に天音を泡にさせねぇ!此奴は俺のだ!)
「···書庫室で見つけた本を読んだんだ」
「はい(鍵閉め忘れた)」
「人魚姫を。」
「あのお話私好きですよ」
「えっ」
「光を浴びて··地を歩き、王子様を最後まで愛した人魚姫。····最後は悲しくなりますが、私も人魚姫みたいに···って中也さん!?」
「ダメだ!!」