第5章 おにゃのこ
「ほれ中也や」
「ありがとうございます姐さん」
ころころ
「お主の姿は最初は驚いたが、今は慣れたの」
「俺も最初はびっくりしましたが、今は女でよかったですよ」
「それは?」
にかっ
「愛らしい猫が懐いてくれるんです、それでは失礼します」
パタン
(あのような優しい笑顔、初めて見たの)
それもこれもあの子がいたから
コッコッコッ····
「お疲れ様です中也さん」
「おう」
(中也さん相変わらず綺麗だな···)
「おっ、今から飯食いに行こうぜ!」
(男性から女性になって色々大変だったのに今じゃ···)
「そうだな、くそ太宰が来れない店とかどうだ?」
(お母さんみたいに···あったかくて)
なで
「どうした?寂しいのか?」
ぎょ!
「す、すみません!··考え事してました」
「どんな内容だ?」
「中也かっこいいなって」