第7章 わたしはネコであり、悪魔である
ふわっ···。
(何時もと違う匂いがする。認めたく無いけど···澁澤の匂いとネコ)
「もうちょいで縛れますからね!」
後ろで交差して前に結ぶ。
そんな時だろうか
ぎゅむ
「!?」
大宰さんが私を抱きしめてきた。
わたわた
「大宰さん!?」
はっ
「私は···ごめん(なんだろ)」
ーー··にゃー
(あぁ。その癖か)
「焼き菓子出来上がりあと何分?」
「あと。5分です」
ぎゅむ
「5分だけ、このままでいさせてよ」
ネコの時と人間の時とじゃ明らかに柔らかさも匂いも全然違う
「何だか··大宰さんって私の"友達"に似てますね」
「友達?···魔人の子?」
「違います。···ネコなんですが、その子は突然私の所に来て。甘えてくるんです」
「へ···へぇ~··//。その友達と私ってどこら辺が···」
ちーん☆
ぱっ
「あっ焼けた。さて大宰さんお手伝い頑張ってくださいね!」
「う··うん(タイミング良すぎだよ。オーブンさん」